おすすめできないワードプレスの使い方

おすすめできないワードプレスの使い方
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ワードプレスは、世界の数百万のサイトで採用されているWebサイト構築システムです。日本でも、Webサイトをワードプレスで構築するのが一般的になってきました。
Webサイトをワードプレスで作るといろいろ利点がありますが、その最大のものは、ブログ感覚で、自力メンテナンスできるようになることでしょう。

しかし、ワードプレスを使って自力で公式サイトを一から構築するのはお勧めできません。
最初は専門家に構築させ、一通りできてからメンテナンスは自力でした方が、時間とお金の両方を節約できます。

サイト構築にはワードプレスの知識とスキルが必要

ワードプレスはインストールも簡単で、ブログも併設できるため、ブログサービスを利用するノリで、つい簡単にWebサイトが構築できるような錯覚に陥ります。
しかしワードプレスを使うには最低でも以下の知識とスキルが必要です。

  1. HTML
  2. CSS
  3. PHP
  4. テンプレートタグ(ワードプレス用のプログラムコード)
  5. Webデザイン

ワードプレスをインストールした初期段階では、空っぽなだけでなく、デザインもごくシンプルで、わずかな機能しかありません。これではいくら内容を書き込んでも、公式サイトにはなりません。

おすすめできないワードプレスの使い方 1
知識やスキルが十分にないまま、ワードプレスを使って公式サイトを一からつくろうとすること

他人のテーマは手直しに苦労する

ワードプレスのデザインは、テーマと呼ばれるデザインテンプレートを有効化してサイト全体に反映させるしくみになっています。このテーマは無料、有料とりまぜてさまざまなものがネット上で公開されています。無料テーマでもよくできたすばらしいものが多くあります。で、つい、そのテーマを使えば、自分の公式サイトもカッコよくなると思いがちです。
ところが実際にやってみると、そううまくいかないのです。
用意したトップイメージと色合いが合わなかったり、メニューボタンが足りなかったり、ほしい機能がなかったり、余計な機能があったり、・・・。
そもそもあなたの公式サイトのために練り上げたデザインではないので、どうしても合わないところが出てくるのは当然のことで、手直しが必要となってきます。
ところが、この手直しが難問なのです。上記に上げた5つの知識とスキルが必要なのですが、それに加えて、千行を超す各ファイルを読み解いて、テーマをデザインしたデザイナーの頭の中を理解する必要があります。この作業はワードプレスに習熟した専門家でも容易ではありません。しかも無料のテンプレートは、すぐれたテーマであればあるほど、全体が緻密に構成されているため、1箇所直すと、別の箇所がヘンになり、そこを直すと、また別の箇所が・・・と修正の連鎖が続きます。

おすすめできないワードプレスの使い方 2
自分のサイト用に練り上げられていない他人のテーマ(デザイン)を使うこと

プラグイン依存は危険

ワードプレスをインストールした段階では、お問い合わせ用のフォームメールなどのプログラムは一切ありません。そこで、世界中のプログラマーたちがワードプレス用のプログラムを個別に開発し、プラグインという独立したパッケージとして配布しています。種類は豊富で、ちょっとした便利ツールから市販ソフトとして発売してもいいような完成度の高いものまで多種多様です。しかも無料のものも数多くあります。
で、ここでも、つい、プラグインを多用してしまいがちです。
もちろん、プラグインを使えば、ほしい機能がすぐに手に入り、作業効率が上がります。
しかし、問題は、本来は自分で簡単なプログラムを書いて処理すればいいようなところまで、テンプレートタグの知識がないばかりに、すべてプラグインに頼ってしまうという事態に陥ることです。これはきわめて危険です。その理由は4つあります。

  1. プラグインのメンテナンスされず、動かなくなる場合がある。
  2. 他のプラグインと干渉し、エラーを起こすことがある。
  3. サイトが重くなる。
  4. すべてのプラグインが安全だとは限らない。

1. プラグインがメンテナンスされず、動かなくなる場合がある

プラグインはプログラムなので、きちんとメンテナンスしなければ、動かなくなったり、誤動作したりすることもあります。とくにワードプレス本体の進化が早いため、アップグレードのたびに、プラグイン作者は、プラグインを新バージョンに対応させなければなりません。
しかし無報酬のプラグイン作者の中には、自作のプラグインへの情熱を失い、メンテナンスしないまま、放置する人も少なくありません。

2. 他のプラグインと干渉し、エラーを起こすことがある

プラグイン同士が干渉し合って、予期せぬエラーが出ることがあります。これもプラグイン作者がソースを見直して修正をしないと、解決できないため、たいていの場合、プラグインを削除して、元の不便な状態に戻るという選択しかありません。

3. サイトが重くなる

プラグインを大量に使うと、ページの読み込みが遅くなります。そうなると、読者の中には待ちきれず、ヨソのページへ行ってしまう人も少なからずいます。

4. すべてのプラグインが安全だとは限らない

どんなに優秀なプログラマーチームが、どんなに注意してプログラムを書いても、セキュリティーホール(脆弱性)が生じることがあります。
人気プラグインにもそうしたことが起こりえます。
「WPTouch」など多数のWordPressプラグインに脆弱性

おすすめできないワードプレスの使い方 3
自分でプログラムを書かずにプラグインに依存すること

ワードプレスの専門家を上手に使おう

ワードプレスの情報はインターネットに氾濫していますが、かなりの情報が不正確だったりします。また、プログラムソースを公開している人もいて、指定の箇所にコピペ(コピー&ペースト)すればいいようになっていたりもします。しかしその情報も以前だれかが書いた古いプログラムソースをコピーしているらしく、すでに非推奨になったテンプレートタグが使われていたりします。非推奨になったテンプレートタグはいまのところ機能するかもしれませんが、将来、廃止される可能性もあるので、使うべきではありません。

ワードプレスによる公式サイト制作やプラグインの選別・設定は、ワードプレスに習熟した専門家に任せると、ことが早く進みます。ワードプレスの専門家なら、プラグインに依存しなくても、自分でプログラムを書いて機能を実装できます。もし、もし時間やお金の制約で、プラグインを使うことになったとしても、専門家ならプラグインに関する情報にも詳しく、適切な選択ができます。
また、公式サイト制作後に、自分でメンテナンスする際も、問題が発生したとき、知恵を借りることができます。
ワードプレスの専門家を上手に使って、公式サイトを制作・運営してください。

まとめ

お勧めできないワードプレスの使い方とは、

必要な知識やスキルもないまま、ワードプレスを使って一から公式サイトをつくろうとすること
自分のサイト用に練り上げられていない他人のテーマ(デザイン)を使うこと
自分でプログラムを書かずにプラグインに依存すること

です。
公式サイトの立ち上げまではワードプレスの専門家にまかせ、その後を運営は自分でしましょう。そして問題が生じたら、適宜、専門家にききましょう。

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