検索エンジンの評価を落とさずにするホームページの引っ越し

検索エンジンの評価を落とさずにするホームページの引っ越し
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いまは、ブログサービスにブログだけでなく、教室情報も掲載して、ホームページ代わりに使っているとします。
新たにホスティングサービスと契約し、独自ドメインを取り、本格的に公式サイトを作りました。
次にすべきことは、ホームページの引っ越しです。

引っ越し元の評価は引っ越し先に引き継がれない

ここからは話を分かりやすくするために、引っ越し元のブログサービスのページを「旧ホームページ」、引っ越し先の公式サイトを「新ホームページ」と呼びます。
ホームページの引っ越しで気を付けたいことは、これまで検索エンジンから得た評価を失わないようにすることです。検索エンジンから得た評価とは、人気キーワードで検索した際、検索結果の上位に表示される記事をもっているということです。検索結果の上位に表示されると、その記事へアクセスする人が増えます。
ところが、アクセスの多い記事を無造作に引っ越してしまうと、同じ内容の記事が二つになり、Google からスパムと判断されるため、どちらも評価を落としてしまいます。
それならというので、元の記事を削除したら、その記事への評価が消えるだけで、評価が自動的に新ホームページの記事に引き継がれることはありません。検索エンジンはアドレスの違うページは別物だと判断するからです。

アクセスの多い記事など、引っ越すと大きな影響が出そうな部分は後回しにし、アクセスが少なめで影響の小さそうな、しかも重要な部分から引っ越しましょう。
とはいっても、どの部分がアクセスが多いのか、わからないかもしれません。
そこで、旧ホームページを「ブログ」部分と「教室情報(お知らせ)」部分に分け、「教室情報」から引っ越しましょう。

教室情報の引っ越し

基本は、重複するページは古い方を削除し、古いページへのリンクは新しいページに付け替えるということです。

旧ホームページ(ブログ)のトップページで、新ホームページを開設したことを告知する。
旧ホームページ上で、「教室情報」を掲載している箇所を削除する。あるいは新ホームページへリンクを張る。
旧ホームページ上の「お問い合わせページ」は削除し、リンクは新ホームページへ張り直す。
ポータルサイト等の外部リンクも新ホームページに付け替える。
パンフレット、名刺、封筒等印刷物は、新ホームページのアドレスを書き換える。

1. 旧ホームページ(ブログ)のトップページで、新ホームページを開設したことを告知する

たいていどのブログサービスでも、ヘッダーの直下、最初の記事が始まる前に、固定メッセージを挿入する機能があります。アメブロではメッセージボードと呼んでいます。これに「公式サイト」として新ホームページを開設した旨のお知らせを書き、新ホームページへリンクを張りましょう。

2. 旧ホームページ上で、「教室情報」を掲載している箇所を削除する。あるいは新ホームページへリンクを張る

メニューバーなどを設定し、教室情報の記事を固定している場合、記事を削除し、メニューバーのリンクを新ホームページの該当箇所に付け替えます。
もし、「教室情報」にコメントがついたりして削除しにくい場合は、記事の最後に新ホームページ開設のお知らせとリンクを追記します。
同様に、旧ホームページ中で「教室情報」へリンクを付けている箇所はすべて、新ホームページの該当箇所へ付け替えます。

3. 旧ホームページ上の「お問い合わせページ」は削除し、リンクは新ホームページへ張り直す

旧ホームページ上に設置した「お問い合わせページ」は削除し、「お問い合わせページ」へのリンクは新ホームページへ張りなおしましょう。

4. ポータルサイトの外部リンクも新ホームページに付け替える

ポータルサイトを登録した際、張ったリンクも旧ホームページから新ホームページへ変更します。
その他、内輪の関係者や関連団体からのリンクをもらっている場合、できたら新ホームページへ付け替えてくれるようにお願いします。
単なる広告ページのようなホームページからのリンクはほおっておきます。
SEO対策の基本のキ で書いたように、質の低いリンクは有害だからです。

5. パンフレット、名刺など印刷物は、公式サイトのアドレスに書き換える

これはSEO対策ではありませんが、パンフレットや名刺、封筒などの印刷物は、公式サイトのアドレスにし、旧ホームページのアドレスは削除します。
今後とも旧ホームページを生徒との交流のために維持するという意思があるのなら、掲載してもかまいませんが、新ホームページにシフトするのであれば、古いアドレスを残しておくのは見る人が混乱するのでやめましょう。

高度な引っ越しテクニック

ここからは、ソースコードが直に編集できたり、.htaccess がアップロードできたりするブログサービスをお使いの方向けのテクニックです。したがって、アメブロやYahooブログのユーザーは対象外です。

  • 301リダイレクトを設定する。
  • canonical を設定する。
  • アドレス変更ツールを設定する。

どれも、クローラーと呼ばれる検索ロボットに直接働きかける方法で、これまで得た評価を公式サイトへ引き継げるテクニックです。

1. 301リダイレクトを設定する

301リダイレクトとは、ホームページが丸ごと引っ越したとして、旧ホームページにアクセスした人を自動的に新ホームページへリダイレクトする(向け直す)設定です。
.htaccess というファイルに決まった書式で書き込みます。

2. canonical を設定する

旧ホームページから新ホームページへリンクを張った場合、そのページのhead 内のリンク要素に rel="canonical" を書き加えます。

<link rel="canonical" href="https://www.新ホームページ.jp" />

こんな感じです。
canonical とは「聖書正典と認められた」という格式ばった意味ですが、平たくいうと、

「こっちがほんまものやで」

ということです。ですから、優先度の 低 → 高 にリンクを張るとき付けます。

3. アドレス変更ツールを設定する

アドレス変更ツールを使うと、Google側への引っ越しの通知が若干早くなります。ただ、旧ホームページに関して、Google Console を設定していること、301リダイレクトを設定していること、サブドメイン・サブディレクトリには使えないなど要件がきびしいので、ご注意ください。

なお、ブログの引っ越しについては、稿を改めます。

まとめ

ブログサービスで開いたホームページを本格的に構築した公式サイトへ引っ越す際、重要なことは、一度に全部を引っ越すのではなく、アクセスの少ないページから引っ越すのがコツです。
まずは、教室情報のページから引っ越しましょう。以下、5点がポイントです。

旧ホームページ(ブログ)のトップページで、新ホームページを開設したことを告知する。
旧ホームページ上で、「教室情報」を掲載している箇所を削除する。あるいは新ホームページへリンクを張る。
旧ホームページ上の「お問い合わせページ」は削除し、リンクは新ホームページへ張り直す。
ポータルサイト等の外部リンクも新ホームページに付け替える。
パンフレット、名刺、封筒等印刷物は、新ホームページのアドレスを書き換える。
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