スマホ対応をめぐるよくある4つの勘違い

レスポンシブデザインでは、パソコン用でもデザインがシンプルですっきりしている
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公式サイトで必要となる5条件 では、スマホ対応をしていることを条件の一つに挙げました。
すると、以下の反論が返ってくることがよくあります。

  1. ウチの生徒は子どもなのでスマートフォンは使わない。親御さんもガラ系の方が多いから、スマホ対応する必要はない。
  2. スマホ対応しなくても、一応Webサイトが表示されるから、いいんじゃないの。
  3. パソコン用サイトとは別に、スマホ専用サイトやスマホ専用ページを作ると、コストがかかるので嫌だ
  4. 以前、スマホ専用サイトまたはスマホ専用ページを作ったから、すでにスマホ対応している。

スマホ対応をめぐる勘違い

勘違い1. ウチの生徒は子どもなのでスマホは使わない。親御さんもガラ系の方が多いから、スマホに対応する必要はない

子どもがスマホを使わないというのは勘違いです。
総務省の調査 年齢階層別インターネット利用機器の状況(2)」見ればわかる通り、50歳未満の各年齢階層では、スマホがパソコンよりも上回っています。(PDF5ページ目)
全体としてパソコンがスマホより若干上回っているのは、人数の多い団塊世代と50歳代の間で、パソコンが多く利用されているからです。その50歳代のスマホ利用も著しく伸びているので、ごく近い将来、インターネットの利用はスマホが中心になるのは間違いありません。
そもそも、スマホに対応していないサイトに集まる顧客がスマホ利用者でないのは当然のことです。
これまで逃してきたスマホ利用者を顧客として獲得するために、公式サイトをスマホ対応にしましょうというのが、公式サイトをスマホ対応にする狙いです。

勘違い2. スマホ対応しなくても、一応Webサイトが表示されるから、いいんじゃないの

確かにスマホにはWebサイトを表示する機能があり、パソコン用に作られたサイトでも表示することはできます。
しかしパソコン用のWebサイトでは、画像が途中で切れたり、文字が小さすぎたり、大きすぎたり、ボタンが押しにくかったりします。
スマホ利用者はパッと見ていいと思ったら、すぐに行動する傾向があります。もし、そのとき、思いどおりに行動できなければ、後からパソコンでアクセスし直すなどということはしてくれません。
公式サイトをスマホ対応にすれば、パッと見ていいと思ったその瞬間、その人が顧客になってくれる可能性はぐっと高まります。

勘違い3. パソコン用サイトとは別に、スマホ専用サイトやスマホ用ページを作ると、コストがかかるので嫌だ

以前、スマホ対応使用とするとき、パソコン用サイトのURLとは別のURLを設け、そこにスマホ専用サイトを作り、ボタンをつけて手動でリンクしたり、プログラムで自動振り分けしたりしていました。
または、パソコン用サイトと同じURLにし、アクセスしてきた機器によって、プログラムでパソコン用のページ/スマホ用ページを生成していました。
確かにこのような作り方をすると、制作コストもかかりますし、メンテナンスもめんどうです。しかしこれらは古い作り方です。
今は、一つのURLにWebサイトを一つ作り、パソコンで見るときとスマホで見るときとで、デザインを変え、それぞれに最適な見せ方をするという手法が生み出されました。これをレスポンシブデザインといいます。
レスポンシブデザインは制作コストも安く、メンテナンスしやすく、またGoogleが推奨していることもあり、今は主流になっています。

勘違い4. 以前、スマホ専用サイト(スマホ用ページ)を作ったから、すでにスマホ対応している

スマホが発売されてからようやく10年ですが、その間、頻繁にモデルチェンジされ、新機種が続々と出てきました。さらにタブレット型端末も登場するようになりました。
スマホ専用サイトやスマホ用ページでは、新しい機種やタブレット型に対応しようとすると、改造が必要です。当然、またコストがかかります。
その点、レスポンシブデザインなら改造不要です。なぜかというと、レスポンシブデザインでは、機種ごとにデザインするのではなく、見る人の端末の画面サイズをいくつかのグループに分けてデザインするので、最初にしっかり作れば、全く新しい機種が出ても、改造する必要がないのです、

  スマホ専用サイト スマホ専用ページ レスポンシブ
URL 同じ 同じ
パソコン/スマホの
振り分け
自動振り分け/
手動振り分け
(精度が低い)
自動振り分け
(精度が低い)
自動振り分け
制作コスト 比較的高い 高い 低い
メンテナンス
(文章の修正・追加削除)
業者依頼 業者依頼 自力でOK
新機種への対応 改造が必要 改造が必要 改造不要
Google 対応 対応 推奨

公式サイトをスマホ対応にする際、注意すべきこと

スマホはパソコンよりも画面が小さく、処理能力が低いという違いがあります。
ですから、公式サイトをスマホ対応にする際、まず注意すべきことは、モバイル優先に考える ということです。
スマホで快適に見えれば、パソコンでも快適だからです。

デザインすべき画面が小さい場合、いろいろな要素をつっこむのをやめ、必要なものだけ、見やすく、わかりやすくデザインします。
また、スマホではFlashが使えないので、Flashもやめます。
スマホの処理能力の低さは、画像の読み込みスピードに顕著に表れます。ですから、1ページに掲載する画像点数を絞り込みます。以前は画像でおしゃれなタイトルやボタンを作ることが一般的でしたが、これをやめ、画像に頼らず、CSS でデザインします。

レスポンシブデザインでは、このような点にして注意して作ったスマホ画面用のデザインをもとに、タブレット画面用やパソコン画面用をデザインします。タブレットやパソコンは画面が大きくなるので、、画像や文字、ボタンのサイズや配置を変えますが、特別に、デザインし直すということはしません。
そのためレスポンシブデザインでは、パソコン用でもデザインがシンプルですっきりしているのが特徴です。逆にコテコテのデザインの Web サイトは古臭く見えます。
また、アフィリエイトなど広告が多すぎると、Google のランク付けでは不利になりますので、ハナー広告はできる限りやめましょう。

もう一つ、スマホは入力がしずらいという特性があります。
ですから、お問い合わせや予約フォームを作るときは、入力項目をできる限り減らし、住所も、郵便番号から都道府県~町名まで自動変換させるようにしましょう。

まとめ

スマホ対応をめぐって、よく誤解されることがあります。
その一つが「ウチの顧客はスマートフォンは使わないから、スマホ対応する必要はない」というもの。スマホ利用者は増加しており、スマホ対応でないサイトは顧客を逃してしまいます。
また「スマホ対応にはコストがかかる」という誤解。新しい技術・レスポンシブデザインによりそんなにコストをかけなくてもスマホ対応ができるようになりました。
また「以前、スマホ専用サイトを作ったからもうスマホ対応できている」というのも誤解です。以前作ったスマホ専用ページは、最新機種やタブレツト型端末に対応しているわけではありません。レポンシブデザインなら、最初にしっかり作れば、その後のモデルチェンジにも対応できます。レスポンシブデザインで、公式サイトをスマホ対応にしましょう。

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